心臓がんだけあまり聞かない理由

 

がんにはたくさんの種類があり、胃がん、大腸がん、肺がん、肝臓がん、乳がんなどよく耳にしますが、心臓がんだけは聞いたことがありませんよね。

それにはワケがあります。

 

 

 

1つめは心臓細胞の分裂が少ないためです。

心臓は、成人になると細胞分裂がほとんど起こらなくなります。

そのため、細胞分裂に伴うDNAの損傷や突然変異の発生率が低くなり、癌発生のリスクが低下します。

 

2つめは心臓の機能が単純であるためです。

心臓は、単純な機能を持つ臓器の1つであり、他の多くの臓器と比較して細胞が少なく、細胞種も限られています。

そのため、細胞の突然変異が発生しても、心臓自体の機能に影響が及びにくいため、がん化する可能性が低くなります。

 

3つめは心臓がほかの臓器に比べて高温であるためです。

がん細胞は熱に弱く、39℃以上になると増殖が止まり42℃を超えると死滅するといわれています。

心臓は体全体の熱のうち10%以上を作り出していて、温度は常に40℃ぐらいに保たれています。

そのためがん細胞が増殖しにくいのです。

 

 

 

以上のような理由から、心臓は癌になりにくい臓器とされています。

ただし、全く癌にならないわけではなく、稀にがんが発生することもあります。

そのため、健康的な生活習慣を維持し、定期的な健康診断を受けることが大切です。